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コラム

(第8回)男性は要注意!鉄の摂りすぎで酸化する?!

2018年01月26日 食(栄養)

“鉄” って?

私たち人間になくてはならない栄養素のひとつに“鉄”があります。
“鉄”はミネラルの一種で、成人の体内に約3gから5gほどあり、そのうち70%は酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに存在します。
“鉄”が不足すると酸素を身体全身に運ぶことが十分にできない状態になってしまい、臓器が酸欠に陥ってエネルギーを円滑に作ることが出来なくなってしまいます。これが「貧血」です。
“鉄”は私たちにとって、とても重要な栄養素なのです。

“鉄”が含まれる食品

“鉄”は2種類あり、主に肉や魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」に分けられます。
動物性食品の「ヘム鉄」は「非ヘム鉄」に比べて、体内への吸収率が高いことがわかっています。
また、鉄は良質なたんぱく質やビタミンCを一緒に摂ると吸収率が上昇します。
効率よく、不足しないように摂取することが重要です!

<鉄を多く含む食品>
◆動物性食品
・カツオなどの赤身の魚
・貝類
・レバー

◆植物性食品
・納豆などの大豆製品
・ひじきなどの海藻類
・ほうれん草、菜の花などの緑黄色野菜

“鉄”の摂りすぎは要注意!上手に摂取!

さて、鉄の重要性をお伝えしてきましたが、鉄の摂りすぎも要注意なのです。特に男性!
現在、体内に貯蔵される貯蔵鉄“フェリチン”と酸化ストレスについての研究が報告されており、鉄の摂りすぎも注意が必要になってきています。私たちもフェリチンと酸化についての研究を行ってきましたが、男性は女性に比べて
フェリチンが多く、酸化ストレスマーカーも高いことがわかっています。また、男性は抗酸化物質の摂取が少ないこともわかっており、せっかく摂取した鉄が酸化しやすい状態であることもわかってきています。
ビタミンなどの抗酸化栄養素をしっかり摂りながら鉄の摂取をすることが重要です。
男性だけに限ったことではありませんが、鉄は抗酸化栄養素を摂りながら上手に補充することが大切なのです。

<参考>
厚生労働省eヘルスネット「鉄」

・Yamada C, Kishimoto N, Yukumatsu N, Ogata T, Kikuchi E, Kuroda E, Motegi S, Ishii N, Nishizaki Y: Serum ferritin and high sensitivity C-reactive protein are associated with metabolic syndrome in Japanese men and women. Health Evaluation and Promotion. 2016; 43: 511-517.

筆者プロフィール

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菊池 恵観子(きくち えみこ)|管理栄養士・学術博士

2016年、共立女子大学大学院博士課程修了。
2008年から予防医学に関する研究を始め、2014年からは東海大学医学部で、予防医学、アンチエイジング、抗酸化栄養素、運動機能と食事を中心とした研究に従事。
現在は、医療法人社団進興会せんだい総合健診クリニックで特定保健指導や栄養指導、その他女性の健康に関する研究等を実施。東海大学医学部健康管理学研究員、専門学校でのスポーツ栄養学非常勤講師、その他多方面において予防医学に関する活動を展開。