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パフォーマンス向上を目指すアスリートへ

 

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世界で戦う勝者の育成Ⅱ ~スポーツパフォーマンスとアスタキサンチン~

 

【開会要旨】

2018年1月20日(土)、「アスタリール®・スポーツシンポジウム2018」を東京・有明で開催しました。2016年7月以来2回目となる本シンポジウムは、“世界で戦う勝者の育成”をテーマに2020年に向け、スポーツへの関心やアスリートへの期待が高まるなか、アスリートの競技力強化に関する国の支援方針に賛同し、アスタリール株式会社が企画主催したものです。3時間30分にわたるシンポジウムは、世界で戦うアスリート育成のための指導論、科学的アプローチに基づくサポート、現役トップアスリートによるパフォーマンスアップの秘訣など各界の専門家、第一人者による貴重な講演で構成されました。

 

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シンポジウムプログラム

 

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基調講演

「指導者は何を理解しなければならないか」

田中 誠一

東海大学 名誉教授 / 常葉大学 健康プロデュース学部 客員教授

 

「勝つためのフードサイエンス - 代謝と疲労のコントロール -」

青井 渉

京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 栄養科学研究室 准教授

 

「50歳で再び世界を目指せ - 不眠不休160kmトレイルランの挑戦 -」

鏑木 毅

プロトレイルランナー

 

スペシャル講演

「私の柔道哲学」

井上 康生

全日本柔道男子監督 / 東海大学体育学部武道学科 准教授

 


 

パネルディスカッション  パネルディスカッションの様子はこちら

コメンテーター   :井上 康生、 青井 渉、 鏑木 毅

ファシリテーター  :川西 和子

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【講演要旨】

 

「スポーツをすれば健康になれる」というが、実はそうではありません。一方で健康でなければスポーツはできないことも確かです。スポーツパフォーマンス向上を目指すアスリートに処方すべき運動(トレーニング刺激)は健康度に左右され、健康度が高い人ほど安全限界と有効限界が高くなり、質的・量的に高い運動をすることができます(クロス現象と言います)。ですので、トレーニングをする際には定期的に健康診断をして、競技者の健康度に合わせたトレーニングメニューを作るべきです。

 

筋肉(骨格筋)は超回復という仕組みによって強化されます。トレーニングをすると水分、糖質、脂質、タンパク質、さらにビタミン・ミネラル等の栄養素が失われます。同時に筋肉に微細損傷が起こる事もあります。トレーニング後にきちんと食事をとり、軽い有酸素運動やストレッチを行うことによって、失われた水分や栄養素を補給し、さらに栄養素や酸素等を運搬する血液の循環を促進させることが重要です。これによって、トレーニング前よりも高いレベルの筋肉状態を作り出すことができます。

 

トレーニング時には大量の酸素を必要とし取り込みますが、ここで体にマイナスの影響を与える活性酸素も大量に発生してしまいます。日常の酸素の取り込みでも1~3%の活性酸素が発生しますが、これは生命現象維持のために必要で、運動時には5%も発生するといわれています。そこで運動後にはこの活性酸素の除去を考えることが重要です。この活性酸素によって体は酸化、つまり錆びてしまいます。運動後にはこの酸化を抑える抗酸化物質(食品)を取ることも重要です。昔から運動後に「アーモンドをかじろう」「レモン水を飲め」と言っていたのもまさにこのことです。

 

抗酸化物質として「アスタキサンチン」に我々は数年前から注目しています。圧倒的な抗酸化力を持っているからです。鮭の身の赤色がまさにこのアスタキサンチンです。白身魚である鮭が外洋でアスタキサンチンを摂取し筋肉中に蓄積して、最後に産卵のために故郷の河川の激流を遡上する時に、このアスタキサンチンの抗酸化力を使い切ります。そして、最後に残ったアスタキサンチンを紫外線の影響を受ける卵(いくら)に残して自分は白くなってその一生を全うします。

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【講演要旨】

 

車に例えるとガソリンは糖質と脂質、ボディは筋肉でプロテイン、アミノ酸等でできています。そして、エンジンにあたる部分は筋肉の中にあるミトコンドリアです。

 

運動による疲労には大きく分けて2つあります。体が動かなくなる「肉体疲労」と長時間運動をすると止めたくなるような精神的な「脳神経疲労」です。肉体疲労の原因は「エネルギーが足りなくなる」、「筋肉を動かすのをやめようという疲労物質が溜まる」、「筋肉自体が壊れる」の3つのタイプに分かれます。筋肉は特に下り坂を走ったり、腕相撲で負けているような、引っ張られている状態の時に特に損傷を起こしやすく、実際に計測してもそのような時に筋力が落ちています。

 

疲労をもたらす原因の一つは活性酸素による「酸化ストレス」です。様々な要因によって体の中で活性酸素が発生しますが、元々体内には抗酸化因子を潤沢に持っていますので、通常の生活であれば問題はありません。しかし、老化や激しい運動、生活習慣の乱れで抗酸化因子が不足すると、抗酸化能力が落ちていずれ体が酸化してしまいます。特にアスリートの酸化ストレス度が高いことがわかっています。

 

こういった酸化を防ぐ、食品中の抗酸化成分を研究している中で、15年以上前から注目しているのが鮭の中に含まれているアスタキサンチンです。カロテノイドのキサントフィルの一種で、摂取すると筋肉の細胞の膜を貫通し、細胞の中でも外でも効率よく抗酸化システムを発揮します。続けて飲むと体の中に溜まってきてローディングが起きます。さらに蓄積されたアスタキサンチンが血液を介して筋肉に到達することも試験で示されています。さらに、運動後に骨格筋だけでなく、心臓の筋肉にも抗酸化力を発揮することもわかっています。

 

動物試験では、アスタキサンチンを飲ませたネズミの方が長時間走れることがわかっています。

 

海外の自転車競技の選手を対象にした試験ではアスタキサンチンを摂取した選手の方が早くゴールに到達しました。つまり、アスタキサンチンは運動持久能力を上げるということになります。

 

一方で、高強度のインターバルトレーニングに対する試験でも、アスタキサンチンを摂取した方が休息時の酸素摂取量が減り、疲労の自覚症状も減りました。また、半年間のアスタキサンチンの摂取で、筋肉トレーニングの反復回数が増加しました。

 

これによって、無酸素運動やレジスタンス運動でもアスタキサンチンの効果が確認されました。

 

動物の試験によって、アスタキサンチンはエネルギー源として糖の利用を節約して、脂肪の利用を促進させることがわかりました。さらに筋肉の酸性化を防いで疲労物質の産生を抑えること、ミトコンドリアの損傷被害を最小限に抑え、エネルギーの代謝を円滑にすることもわかっています。

 

本日、ぜひ覚えて帰って頂きたいのが「PGC1α」です。筋肉の中に含まれる代謝を調整しているタンパク質で、これが活性化されると、筋肉中のミトコンドリアを増やします。アスタキサンチンの摂取でPGC1αを増やすことがわかりました。その結果、ミトコンドリアを増やし、エネルギー代謝効率を上げることになります。

 

また、集中力を計る「内田クレペリンテスト」によってアスタキサンチンが脳への疲労も抑えることもわかっています。

 

さらに、別の研究では、アスタキサンチンの中でも、天然のへマトコッカス群のものは、ファフィア群や合成群と比べて持久力が向上することもわかっています。

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【講演要旨】

 

私は今年で49歳になるトレイルランニングの現役のアスリートとして山を走っており、アスタキサンチンをもう11年も愛用しております。

 

トレイルランニングの競技人口は現在、日本で約30万人、世界では数百万人といわれていますが、その中で世界最高峰のレースがUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン:L'Ultra-trail du Mont-Blanc)という、フランス、イタリア、スイスの3か国、160kmを走破する過酷なレースです。世界90か国から毎年約2500人の選手が参加し、世界チャンピオンを決めます。登りだけを足した累積標高は10000mにも達し、感覚的には160kmの行程中に日本アルプスを10回くらい上り下りするような非常に厳しいものです。私は2009年、40歳の時にこの大会で世界3位に入ることができました。

 

レース中は80kmくらいから筋損傷が起き、その先は筋断裂から内出血となってきます。120kmを超えたあたりからは体が限界を超え、残り40kmは神の領域と言われ、まさに精神力の勝負になります。私もこの段階にくると、走りながら何百回も「止める」「止めない」の葛藤が続きます。

 

実は、私は37歳の時に初めて老化を感じました。しかもそれは突然でした。脚力がぐっと落ち、成績も落ちました。そんな中、39歳の時にアスタキサンチンに出会いました。アスタキサンチンを摂り始めてからの個人的な体感では、まず2週間位後に寝起きがよくなり、3か月後くらいから徐々に脚力が戻りだしました。一番うれしかったのは、その頃、髪の毛が白く、頭頂部が少し薄かったのですが、それが見事に回復したことです。今でも髪の毛はこの通り真っ黒で、染めていません(笑)。

 

さて、トレイルランで重要なポイントは2つあります。

 

まず、脂肪の燃焼効率のアップは生命線です。実は2008年のUTMB大会では世界4位になったのですが、この時は自分でも信じられないくらいの120%のパフォーマンスを発揮することができ、奇跡の成績でした。

 

しかし、驚いたことに、アスタキサンチンを摂りだした2009年には、再現不可能と思われた2008年の数字を1時間以上短縮することができました。この時点で一番大きかったのは体脂肪を使える体になっていたことだと思います。

 

2009年は通常10~12%であった体脂肪を5%切るまで絞っていました。体重は60kgですので、体脂肪量は3kgほどになります。しかし理論上、体脂肪は1kgあれば無補給で24時間走れると言われていますが、実は多くの人は脂肪を上手に使えていません。しかし自分はこの時、体脂肪を使える体になっていました。アスタキサンチンのおかげだと思います。

 

私の食事スタイルはレースの半年前から「低糖質&抗酸化」にします。血糖値を上げにくい体質に持っていくことを目標にしています。無糖ではなく低糖というところがポイントです。脂は魚に含まれる不飽和脂肪酸をなるべく多く摂るようにしていますので魚を食べることが多いです。また色が濃い野菜、そして抗酸化サプリメントが中心の食事スタイルとなります。

 

実は45歳の時、初めてレースでリタイアし、それから練習方法を見直しました。それまで練習量で勝負しており、月間1500kmくらい走っていたのですが、それを半分くらいにして、掛け算的な質を高めるトレーニングに転換しました。その結果、47歳の時にパタゴニアでの140kmレースで2位に入ることができ、新しいトレーニングが間違えていなかったと実感しました。

 

現在では、トラック練習や自転車での練習も積極的に取り入れています。そして、来年のUTMB大会に50歳で挑戦することを決め、それに向かって日々トレーニングを積んでいます。

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【講演要旨】

 

全日本柔道男子の監督として、世界で勝つという目標達成にとどまらず、選手自身の生きる力を養い、柔道の究極の目的である社会に貢献できる人材を育てることといった、指導者としての心がけや、指導の現場で大事にしていることなどを、日本中の記憶に残る経歴や戦歴にまつわるエピソードも含めて講演しました。

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【パネルディスカッション要旨】

 


 

 

テーマ「スポーツパフォーマンスとアスタキサンチン」

 

 

川西 : ご講演いただきました3名の方々に、「指導者の役割」、「アスリートのコンディション」、「スポーツパフォーマンスとアスタキサンチン」の3つに分けてお話がお伺いできればと思います。まず、井上監督にお伺いします。アスリートを指導する時に最も大切にしている事はどんなことでしょうか?

 

井上 : 私の場合は東海大学で監督、また准教授もやらせていただき、同時に全日本の監督もさせていただいておりますが、それぞれ役割的に若干違うところがあるのではないかと感じているところもあります。大事にしている事は「この選手をどうしたら強くさせられるか」「どういう人間にさせていくか」という情熱をいかに持つかということだと思います。柔道は個人競技ですが、グループで動くことも結構あります。指導する側からは大変なのですが、総合的な団体としての考えのもとに指導を行うこと、もうひとつは個でどうしたら対応できるかということ。この両面を考えることが大事だと思います。

 

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川西 : 現場で選手を強くするためには、科学的なことと非科学的なことをバランスよく組み合わせていく事が大事とおっしゃいましたが、科学的な知識がどういった面で導入されているのでしょうか?

 

井上 : 全日本と所属団体との関係をバランスよくやっていかなければなりません。技術指導も全日本と所属団体とで違っては選手が困惑してしまいます。まず第一に、所属団体との関係をどうやって築いていけるかに多くの時間を注いでいます。その中で全日本でしかできない事もたくさんあります。例えば、世界中のあらゆる試合の分析データをまとめて、またそれらを選手たちや所属団体の先生方にも提供させていただきながら、三身(全日本、所属団体、選手)で相互理解をしながら進んでいけるようにしています。例えば、試合で反則(指導)を先行していたり、有効や技ありなどを先行している日本の選手は80%以上の確率で勝利に結びついているというデータがあります。これを口で伝えるのではなく、数字で表してデータで渡すと選手たちは非常に意識が変わっていきます。また、減量の方法でも、何日前からどのくらい落としたら効率がいいのか、直前にはどのような体重の落とし方がベストなのか、そういった事も分析して数値化し、選手に気づきを与えられるような事も行っております。これからのスポーツの発展には科学の力は絶対的なものだと思っていますので、その活用をしっかりとやっていきながら、しかし、そこの活用だけだと(線の)細い選手になってしまいますので、幹の所もしっかりと整えていく。非科学的なものも考えていきながら、うまくバランスをとっていく事が必要ではないかと思います。

 

 

川西 : 日々の食事のあり方や、科学的な見地から、日々の練習を実践したり、科学的手法を推奨したりというお話が出たのですが、科学的なトレーニングやコンディションの活用において日本の現状は世界的にいかがでしょうか?

 

青井 : 世界的に見ましても、スポーツサイエンス、スポーツニュートリションという分野は、どんどん進化しています。競技スポーツと科学という見地からは、まず、結果を見て科学に力を入れないといけないという歴史が過去にあったと思います。今から20~30年前、オーストラリアが国際大会でメダルが取れず、低迷した時期がありました。そこでオーストラリアは国立のスポーツ研究センターを設立しました。世界で最初に国を挙げてスポーツを強くしようという取り組みがなされたと言われています。そして、2001年に日本にもJISS(国立スポーツ科学センター)ができました。スポーツ大国のアメリカやヨーロッパ各国でも同じような試みがなされております。日本人は欧米の人たちとは体格も遺伝子も違い、そのアプローチやデータも変わってきます。近年では日本人を対象としたデータがどんどん出てきていますので、今後それらを上手に活用して現場に応用していく事が課題かと思います。

 

 

川西 : 先ほどから話題に出ております、活性酸素や体のサビに科学的な見地は有効なのでしょうか?

 

青井 : なぜ、その選手が強いのか?昔から素質と言われてきた部分なのですが、アスリート遺伝子という部分が近年、明らかになりつつあります。それを個人の中でいかに強くできるか。食事や休養など、基礎体力に通じる要素をいかに高いレベルに持っていくことができるのか?このあたりは科学的根拠を使える部分だと思います。年齢を重ねたり、運動したりすると体にサビができます。それが代謝を悪くして疲労に結び付きます。これらの科学的なデータを利用して、食事、休養とトレーニングをうまく取り入れると、選手として伸びていけるコツになるのではないかと思います。

 

 

川西 : 鏑木選手は日々の練習もハードだと思いますが、疲労について、何か特別なケアはされていますか?

 

鏑木 : トレイルランは20時間、30時間という長い時間、山の中を動き続ける競技です。休んでいる時間にも、世界中のどこかの選手が練習して追い込んでいるのではないかとライバルを意識してしまうと、練習で追い込むところだけに視野がいってしまいます。それによって結局体を壊してしまう悪いサイクルに陥ってしまうことがあります。自分が行ったトレーニングを正しい形で試合に活かすには、休養と食事が鍵だということを49歳過ぎてから改めて感じました。特に食事は重要です。いろいろな競技の特性があって、それぞれのスポーツによって違うと思いますが、食べるものやタイミングはもっともっと研究していかなければならないと思います。

 

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川西 : 井上監督のご経験の中で疲労とはどんなものでしょうか?

 

井上 : 疲労には肉体的な疲労と精神的な疲労の両面がありますので、ここはバランスよく考えていかなければならないと思います。柔道も減量スポーツの一面がありますので、日々の食事ではかなり節制をします。一方で、私は個人的には甘いものが好きなのですが、好きなものを食べるといったことも精神的な面からは大事ですし、このバランスが大事だと思います。そのポイント、ポイントだけを切り取って物事を見てしまいますと、選手たちは行き詰まってしまいますので長く続きません。短期的・中期的・長期的な見方をしっかりと考えることが、練習メニューにおいても、食事においても、トレーニングにおいても大事だと思います。疲労対策などについても、歴史的経験的に「良し」と思ってやられていたことが逆であるケースもあります。形式的なものや伝統的なものにとらわれることによって、現在には当てはまらないケースもあるのではないかと思います。冷静にいろいろな方々の意見を聴き、自分たちも勉強して、何がこれからの柔道界、選手たちに必要なのか?選手たちをどうすれば伸ばしていけるか?を考えることが重要ではないかと思います。

 

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川西 : 160kmと言えば、大体東京から静岡あたりまでです。トレイルランニングの世界大会はその距離を走り続けますが、その間、疲労との戦いが続く中で、疲労に強い体づくりにおいて、何か実践していることはありますか?

 

鏑木 : 練習だけを積んでいればいいというわけではなく、食事が鍵だと思います。私は低糖(な食事)と抗酸化(成分を摂取すること)が肝になります。食事において両方を実践することによって相乗効果もあると実感しております。競技時間が長いスポーツには、(この低糖+抗酸化は)有効な食事だと思います。

 

 

川西 : 鏑木さんが実行されている食生活では、具体的に体の中で何が起きているのでしょうか?

 

青井 : 前半のセッションで、低糖質な食事で脂肪を燃焼する体になるというお話がありましたが、エネルギーの発電所でエンジンのような「ミトコンドリア」をいかにフル回転させるか、という事が燃費のいい体づくりに繋がります。いかに少ないエネルギー源で長く走るかという事に関しましては、ミトコンドリアの量を増やす事と質を高めることが大事です。低糖質で抗酸化的な食事は、それを体に覚え込ませるという意味でも重要だと思います。

 

 

川西 : 鏑木さんは11年前からアスタキサンチンを使われていますね。

 

鏑木 : はい、11年間アスタキサンチンを愛用させていただいております。スポーツは体に害だというお話がありましたが、アスリートは年齢よりも老けて見えることが多いです。特に有酸素系の選手は老化が早かったりします。我々は気持ちよくトレーニングが継続できる日々を送らないといけないのですが、寝不足や疲労が溜まっている状態ではトレーニングができません。自分はこのアスタキサンチンのおかげで疲れにくい体になり、継続的にトレーニングを続けられます。これが個人的に一番実感しているところです。

 

 

川西 : アスタキサンチンのエビデンスに関してはいかがでしょうか?

 

青井 : はい。世の中には抗酸化成分というものが何千種類もあると言われています。確かに活性酸素を防ぐという事は共通しているのですが、飲んだ時にどこにどのように効果があるのかはそれぞれの抗酸化成分で違っており、特にスポーツのフィールドで効果を発揮できる抗酸化成分はそんなに多くないだろうと思います。普段の食事に上乗せとしてサプリメントを摂取した時に、効果が得られる成分もそんなに多くないのではないだろうかという印象があります。その中でアスタキサンチンは先ほど、鮭の例も挙げましたが、哺乳類にとって効果がわかっている数少ない抗酸化成分の1つです。

 

 

川西 : 柔道は減量競技でもあり、瞬発力も必要だと思います。そのような競技でのアスタキサンチンの効果はいかがでしょうか?

 

青井 : 摂取しながら運動すると体脂肪が減少するという、多くの方にとってありがたい効果がありますので、生活習慣病(メタボ)の方や体重を減少させたい方々にも運動しながらアスタキサンチンを飲んだらいかがでしょうかという話もさせていただいております。運動したくない人も多いと思います。メタボの指導でもなかなか重い腰を上げず、週3回の運動はなかなか実行できないという方には、例えば、アスタキサンチンを飲みながらであれば、週2回の運動で週3回の効果があるというメリットもあるのではないかと思います。減量などでも筋肉を削ってしまうと元も子もないですが、効率よく短時間で脂肪を減らしていくという使い方もあるのではないかと思います。

 

 

川西 : 柔道界でもサプリメントを取り入れるといった動きはあるのでしょうか?

 

井上 : はい。活用させていただいております。先ほど鏑木選手がアスタキサンチンを飲み始めて白髪がなくなったとおっしゃっていましたが、私は最近白髪が増えてきたのでぜひ飲んでみたいですね(笑)。柔道は筋骨隆々の世界の選手達が相手ですので、体力抜きでは戦えません。自然の食事を取っていくのが基本ですが、それでも足りない部分はサプリメントで補う、活用していくようにしています。選手達には、日常生活では5%から7~8%のオーバーで体重を収められるように指導しています。試合体重を維持すると摂取する食事の量が限られてしまいますので、日常の鍛錬期には肉をつけつつ、試合になったらセーブできるように意識付けをしています。余談ですが60kgの選手でも100kg超級の選手でも強化費は同じです。これはちょっと不公平だなと思っています(笑)。柔道界でも子供たちが遠慮なく食べられて、大きくのびのびと育ってもらえる環境を作る事も大事かなと思います。

 

 

川西 : アスタキサンチンの特徴はどういうところでしょうか?

 

青井 : まず、安全であるということ。抗酸化成分の中にはある状況で飲んだ時には、健康被害の可能性があるものもありますが、アスタキサンチンは相当の高容量でも安心というデータがあります。さらに他の成分との組み合わせが被らない事も特徴です。アスタキサンチンは直接的には筋肉になりませんが、筋肉になるプロテインやアミノ酸などと一緒に摂取すると、エンジンオイルのような働きをして、プロテインやアミノ酸を上手に(体の中で)利用できるようにしてくれます。ユニークな機能だと思います。

 

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川西 : 本日は田中先生の「スポーツをすれば健康になれるわけではない」といった話でドキッとしたところからスタートし、井上監督からは、先進的で科学的な情報を柔軟に取り入れることが必要だということでシンポジウムが進行してきました。最後に皆様から一言ずつお願いします。

 

井上 : 指導者の方々は現場で情熱をもって、選手を強くさせたい、活躍できる人間を育てたいと思っていらっしゃると思います。私も関係者の一人として、一人でも多くの日本を代表する選手を育てていければと思います。柔道は日本発の唯一のオリンピック競技です。柔道を通じてスポーツのすばらしさ、日本人のすばらしさを世界に伝えていき、皆さんと一緒にスポーツ界を盛り上げていければと思います。

 

鏑木 : トレイルランニングのように50歳で世界を狙える競技はなかなかありません。今は自分の身体を人体実験のように創造しながら、高齢の選手がいかにしたら戦えるのかを後世に残せるように、日々練習に前向きに取り組んでおります。練習を通して、鍛えるだけではだめで、食事と休養のバランスがとても大事であると実感しております。

 

青井 : 研究室レベルで得られた成果をいかに現場に応用できるかが課題です。国を挙げてスポーツを強くするということも必要だと思いますが、企業などからもいろいろなサポートをいただいて、いろいろなステージで選手強化ができればと思います。指導者の皆さんは、いろいろな情報を取捨選択することも必要だと思います。